宍道湖のコイとフナの食べ比べ(イベント紹介)
2014-02-13
食べ比べといっても、両者に優劣をつけるのではなく、魚種による食感や味わいの違いを感じて頂きました。
フナ(写真下・刺身右)は宍道湖の名産として、フナを専門に扱う魚屋さんもあるほどです。一方、コイ(写真上・刺身左)は調理のむずかしさなどから、近年利用が低迷し、漁獲されてもあまり利用されていません。
ともに、冬の寒い時期が旬になります。フナのおいしさをもっと多くの人に広く知っていただき、コイの利用も広めていきたいと思います。

やつめうなぎが獲れました(生き物紹介)
2014-02-12
宍道湖のます網で獲れたやつめうなぎ(和名:カワヤツメ)です。
片側に8つ目があるように見えますが、先頭以外の7つの穴はエラ穴になっています。
原始的な生き物で、ご覧のようにアゴがありません。動物のご先祖様の仲間です。
カワヤツメは一生のうち海と川を行き来するので、今回獲れたこの成魚は、川で生まれ海で大きくなり、宍道湖を経由して斐伊川などに産卵のため遡上する途中だったのでしょう。

あまさぎ(ワカサギ)の卵です(漁業情報)
2014-02-10
今シーズンも10尾ちょっととわずかしかいなくなってしまった、宍道湖のあまさぎです。20年前までは釣れるぐらいたくさんいたんですが・・・。現在、水産技術センターで飼育していただいて、卵を産んでいます。来月には目立つ予定で、なんとか宍道湖の種をつないでほしいと思います。お世話になっている担当の方、本当にありがとうございます。

宍道湖で雷魚が獲れました(生きもの紹介)
2014-02-06
ます網で漁獲された雷魚(和名:カムルチー)です。大きさは50㎝ぐらいでした!
国内では戦前に移入された外来種で、もともとは中国や朝鮮半島にいました。標準和名のカムルチーとは、韓国の呼び名で「黒い魚」という意味だそうです。
昭和27年から35年ごろまで、かつて宍道湖で雷魚が大繁殖したことがあったんだそうです。その頃は食用としても利用され、雷魚釣りもブームだったようです。しかし、昭和40年ごろにはすっかり少なくなり、今では湖内であまり見かけません。
今日捕まったものは、水族館のゴビウスに寄贈され、近く展示される予定です。

宍道湖でカスミサンショウウオが漁獲されました(生きもの紹介)
2014-02-05
松江市大野町の漁師さんから写真を提供いただきました。
今朝、白魚網で一緒に獲れたんだそうです。左側は両生類のカスミサンショウウオ、右側はハゼの仲間のミミズハゼです。
カスミサンショウウオは今がちょうど産卵時期なので、陸から川に産卵のため移動中に誤って流されてしまったのではないでしょうか。カスミサンショウウオの生息域は西日本の各地ですが、ほぼ全ての県で絶滅危惧種に指定されています。指定されていない島根県の豊かさな自然がうかがわれます!

フナの刺網漁のようす(漁業情報)
2014-02-04
宍道湖の冬の味覚の寒ブナ漁の様子です。
宍道湖のフナ刺網漁は2種類あり、それぞれ1枚網と3枚網といいます。1枚網は捕獲率が低い一方、1週間以上など長い期間仕掛けることができます。また、3枚網は捕獲率が1枚網に比べて上がる一方、ゴミが多くかかるため、仕掛けた次の日にはあげなければいけません。
今回は1枚網の漁に同行させていただきました。仕掛けられていた刺網を引き上げると、指先に手ごたえを感じ、しばらくすると1kg近くの大きなフナが姿を見せます。水中ではまだおとなしくしているですが、水面から離れ、船の中に取り込まれると激しく暴れだしました。
漁を終え帰港したたのちに、ご厚意で頂いたフナは刺身でおいしくいただき、アラは汁にしました。刺身作りが未熟な分アラ汁には身が多く入るので、おいしいアラ汁になりました。捨てるところのほとんどない寒ブナです。今シーズンぜひご賞味ください。

宍道湖周辺を舞台に映画が作られます(新聞記事)
2014-02-03
先週の山陰中央新報の記事より。
出雲地方を題材にした、「縁」という映画が作られます。
監督の堀内さんは宍道湖周辺の小境のご出身で、同級生にはシジミ掻きさんもおられるそうです。映画の中でも、シジミ漁師さんが重要な役どころで登場するようで、完成が待ちどうしいです。

宍道湖の水環境に関する会議が開かれました(新聞記事)
2014-01-30
宍道湖の汚濁メカニズムの解明に向けたワーキンググループが、島根県に設置されています(リンク)
この山陰中央新報の記事は、その中で協議された「リン」について書かれていました。
この「リン」について簡単に説明しますと、水質を語る上で重要な植物プランクトンの発生量は、その環境に最も不足している元素によって制限されるそうです。この制限をしている元素が、基本的に宍道湖や多くの場合は「リン」や「窒素」になるそうで、これらの量の多いか少ないかが植物プランクトンの発生に大きく影響します。そのため「リン」や「窒素」は水質の基準として重要になるそうです。
さて、会議の中でどんなことが話し合われたのか、気になりますので、議事録や資料を県のホームページで公表していただきたく思います。

中央新報の記事について
2014-01-29
昨日の中央新報の記事に宍道湖の水草の話が載っていました。
宍道湖では、昭和30年代に壊滅した水草が、5年前から突然湖内に繁茂し出しました。
このリュウノヒゲモも一昨年までは大橋川や剣先川で、時期にはたくさん生育してましたが、昨年は塩分が高く、宍道湖でも見られたようです。
準絶滅危惧種とありますが、汽水域で条件が合えば、航行に支障がでるくらい繁茂します。彼らの生育に適した汽水環境そのものが絶滅危惧なのでしょうか。
ちなみに、冬場は枯れてしまいますから。この記事を読んで、いま宍道湖で見られるのではと思われた方はご注意ください。

シラウオ用刺網の紹介(漁業情報)
2014-01-27
シラウオ漁に使う刺網を紹介します。
シラウオ用の刺網は、写真のように網目の非常に小さい高価な網地を使用し、真冬の水温が4度程の中、宍道湖を泳ぐシラウオを絡め取る漁法です。
肝心のシラウオですが、依然芳しくない漁獲が続いています。
